レザークラフト糸の縫い方比較2

レザークラフトの基本

以前にレザークラフト糸の縫い方について比較したのですが、今回はそこでは触れなかった点について違った角度から纏めていきたいと思います。

右から縫うのか?左から縫うのか?

銀面から見て右から縫うのが良いか左から縫うのが良いか迷った事はありませんか?

別にどっちでもいいと言われればそれまでなんですが、個人的に縫いやすい方向があります。それは左から右に縫い進める縫い方です。どういう理由で左から縫うのが良いか以下に順を追って説明したいと思います。

0.菱目打ちであけた穴を銀面から見ると右肩上がりになっています

1.銀面から1本目の針を入れると重力があるので当然糸は下に垂れます

2.垂れた糸をそのまま左下に引っ張りテンションをかけ、左手の人差し指と親指で糸と革を持ち、もう一方の針を床面からあいた右上のスペースに刺します

3.そのまま引っ張ると糸を引き締める事ができ、糸を指で抑えているので力の調節がしやすいです

この縫い方で縫い進めるとこの様な縫い目になります

ポイントは重力に従って自然な流れで縫えるのと、糸と革を同時に保持出来るので、テンションのかけかたを調節しやすいと言う事です。

もしこれが右から縫い進めるとなると、重力に逆らい右上にテンションをかけなければならず、糸と革を同時に保持出来ないので、引き締める力を毎回同じにするのが、比較的難しい気がします。

とはいえ、人によっては縫いやすい方法も違いますし、これが正解という訳でもありません。私はこの縫い方に落ち着いたので、もしあなたが縫い方で困っている様でしたら一度試して見てください。

床面の縫い目が変わる糸のクロスのさせ方とは?

私の普段の縫い方は上記で示した方法なのですが、銀面の縫い目は変わらず、床面の縫い目も斜めになる縫い方もご紹介したいと思います。

基本的には私の普段の縫い方と同じですが、1箇所だけ変える所かがあります。上記の手順2の所で床面側の糸をこのようににクロスさせるだけです。

ここの縫い方を少し変えるだけで床面の縫い目がこの様に変わります。

好みが分かれる所かもしれませんが、銀面も床面も斜めのステッチにしたい場合この方法も試して見てください。

菱目打ちは銀面からあけなければならないのか?

あまり考える事でもないかもしれませんが、通常菱目打ちは銀面からあけると思います。ふと疑問に思い、試しに菱目打ちを床面から打った場合どんな違いが出るのか検証してみました。

縫い方は上記で説明した方法でヌメ革を使い、菱目打ちを打つ面だけを変えて検証しました。

菱目打ちを銀面から打った場合、銀面は右肩さがりの揃った縫い目になり、床面は直線的な縫い目ですが、所々ガタついている様な印象を受けます。

対して菱目打ちを床面から打った場合、銀面は右肩上がりの縫い目になりますが、糸と糸の隙間がやや目立つ様な気がします。逆に床面は直線的な縫い目になり、ガタつきもなく収まりの良い縫い目になっています。

結論としては、菱目打ちを打った面は綺麗な縫い目になるが、反対の面はガタつきが目立つ傾向にあるという事が分かりました。

原因は菱目打ちで穴をあけた際、裏側の面は比較的穴が小さくなってしまい、より正確な穴あけを求められるのではないかと考えられます。私の技術不足という事かもしれませんが、もしかしたら、私が使用している菱目打ちに問題があるのかもしれませんので、またの機会に菱目打ちを変えて検証してみたいと思います。

クロムなめしの革で両面張り合わせた場合

ヌメ革では菱目打ちで穴をあける面が綺麗な縫い目になるいう事が分かりましたが、クロムなめしの革を張り合わせた場合どうなるのかも検証してみました。また、針を刺す順番を表裏入れ替えて違いが出るかも見てみました。

上から順に

茶色側から菱目打ちで穴をあけ黄色側から針を通す

茶色側から菱目打ちで穴をあけ茶色側から針を通す

黄色側から菱目打ちで穴をあけ黄色側から針を通す

黄色側から菱目打ちで穴をあけ茶色側から針を通す

という比較をしました。

結論から言うと、ヌメ革と同様に菱目打ちを打った面から針を通すと全体的に縫い目が揃っている印象を受けます。しかし、穴あけがうまくいっていない部分は少しがたついてしまいました。

やはり、綺麗な縫い目を出すのには正確な穴あけが1番重要だと再認識しました。

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